地球の裏側にも、あのロングセラー「源氏パイ」があった!?
折り重ねたパイ生地にグラニュー糖をまぶして、左右から中央にかけてクルクルと巻き込み、小口切りにして焼いた、アルゼンチンの郷土菓子「Palmerita/パルメリータ」。
つまり、あの有名な「源氏パイ」です!…と言えば、合点がいく人も多いのではないでしょうか?
日本の「源氏パイ」は、フランス生まれの伝統菓子「Palmier/パルミエ」を元に、日本の製菓会社が商品化したもの。手のひらサイズで、お茶菓子として愛されているお菓子ですね。
しかし、「パルミエ」は日本だけでなく、フランス→スペイン→南米と地球の裏側へも渡り、ここアルゼンチンでもロングセラー商品となっていて、それがこそが今回紹介する「パルメリータ」なのです!
ちなみに、「源氏パイ」は“ハート”型だと日本人の間では思われがちですが、本家の「パルミエ(フランス語Palmier・スペイン語Palmera)」の名前は「ヤシ」を意味していて、“ヤシの葉”に似ていることが由来なのだそうです。
・・・という事前情報を踏まえつつ、本家の「パルミエ」や日本の「源氏パイ」となにか違いがあるのかな?…ということが気になって、ブエノスアイレスのパティスリーやベーカリーを何件かあたってみたところ・・・
・・・ありました!!
…しかし、とんでもない大きさ!?
日本の「源氏パイ」がデフォルトだと考えていた私は、アルゼンチンの「パルメリータ」も当然手のひらサイズだと思い込んでいたので、衝撃が走りました(笑)
しかし調べてみると、多少の大小の違いはあれど、「パルミエ」が生まれたフランスやスペインでも、なんとこの大きさが一般的のようなのです! …デフォルトではないのは、日本の「源氏パイ」の方なのですね。
このサイズはもはや、お茶菓子としての域を超えているのでは…と、食べるタイミングから食べ方まで頭を悩ます私の横を、買ったそばから大きな口を開けて食べ歩きするアルゼンチンの人々!
ここアルゼンチンで「パルメリータ」が愛されている理由のひとつには、どうやらこの“大きさ”もありそうです。というのも、日本とさほど物価の変わらないアルゼンチンですが、私が購入したお店では、こんなビッグサイズにも関わらず、なんと一個 $35 ≒¥280!
…しかし、だからといってもし「源氏パイ」が巨大だったら、小食が多い日本人の間にここまで流行らなかったに違いありません。
あくまでも“お茶受けのお菓子”としてフランスの「パルミエ」をアレンジしたからこその、ロングセラー商品ではないでしょうか。製菓会社に対して、ナイス判断でした!…と感心せざるを得ません(笑)
長く愛され続ける商品にはやはり、その国や地域の食習慣に合った大切なポイントが隠されていると、改めて感じた郷土菓子なのでした。
あや
【今回「Palmerita/パルメリータ」を購入したお店はコチラ】
ラ・ヌエヴァ・アポストル・セグンド/La Nueva Apostol Ⅱ
住所:Esmeralda 758 PB Centro (San Nicolás),Buenos Aires,Argentina
HP:なし
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*世界一周の旅を経て、
お菓子ブランドをスタート!
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