インドのラッシーに魔法をかけているその正体は、水牛!?
今では日本人にも馴染み深い、インドカレーのお供といえば「Lassi/ラッシー」。多くの人が「 1日1杯は必ず飲んでいる」というほど、インドで絶大な人気を誇るドリンクヨーグルトです。
そして私が、本場のラッシーのデビュー戦を飾ったのが、こちらの「ババ・ラッシー/BABA LASSI」。旅行者のみならず、地元の人からも評判が良いという、北インドはバラナシ(ベナレス)にあるラッシー専門店です。
まずは、どうやって作っているのかを、じっくり観察させてもらいました♪
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1.壺の中にフルーツを投入する
2.水分を含んだ、インドの伝統的な発酵乳「ダヒ/Dahi」と砂糖を入れ、数十秒間かき混ぜる
3.器に移し、上部に固形のヨーグルト「マライ/Malai」とフルーツやナッツを盛り付ける
この調理法により、液状ヨーグルトと固形ヨーグルトとを同時に楽しめ、そして、見た目にも美しいデザートに仕上がります。
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というわけで、完成したのが・・・
こちらのザクロ味とバナナ味のラッシーです!(お値段は、それぞれ Rs50 ≒¥75)
イートインスペースがあるこのお店では、まるでデザートメニューのように、その他にもたくさんのバリエーションがありましたが・・・
・・・街角で見かける屋台では、プレーンのラッシーのみを扱っているところが多く、それを片手に立ち飲みしながら談笑を楽しむ、現地の人々の姿をよく目にしました。
昔ながらのローカルスタイルは、きっと後者なんだろうなぁと思います。
ローカルスタイルといえば、「器」にもぜひご注目くださいませ。ラッシーは、このような素焼きの器で提供されるのが、お決まりのスタイル。
なかなかキュートな器なのですが、なんと現地ではこれ、「使い捨て」でして。
はじめはそれを知らず、道に転がっている器の残骸は、うっかり落として割ってしまったものだとばかり思い込んでいたのですが……食べ終わったら皆、無情にもポイっと道端に捨てているではないですか…!
そんなわけで、街を散策していると、器の工房をよく目にします。みんながラッシーを毎日味わい、そして毎日器を割るので、きっと毎日フル稼働なことでしょう、、、
しかし、それはつまり、これで生計を立てている人がたくさんいるというわけで、安易に「もったいない」を崇拝するのは、ちょっと違うんだろうなぁ……なんてことも、ラッシーは教えてくれたのでした。
さて、話しを戻しまして、ついに念願の、本場のラッシーを口にできたわけですが……想像以上の美味しさに衝撃が!これまで味わってきたラッシーの中で、間違いなく、断トツでNO.1です…!
特筆すべきはやはり、「ダヒ/Dahi」。
ヨーグルトの一種で、私たちのよく知るそれとは違った乳酸菌の組み合わせでできているダヒ。インドでは乳牛よりも水牛の乳の方が主流ということもあり、酸味が少なく、甘みを足さずともそのまま美味しく味わえます。
ちなみに粘度は、ドロっとしているものから、サラリとしているものまで、地方や家庭によってさまざまなのだとか。今回私が頂いたものはドロっとしていて、“飲む”というよりも、フルーツやナッツと一緒に“食べる”感覚のダヒでした。
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ご存知のとおり、インドでは南北でその食文化に大きな違いがありますが、乳製品をふんだんに使うのは、北インド料理の特徴のひとつなのだとか。
そのため、「ラッシーといえばインド」…と、安直に連想しがちですが、実は北インドならではのスイーツであり、ドリンクであり、郷土菓子だったのですね。
これからのインドの旅で、いつでもどこでも好きなときに、ラッシーを楽しめるとうかれていたのですが……南へと向かえば向かうほど、ついにはラッシーを目にすることさえなくなるとは、この時にはまだ知る由もなかったのでした、、、涙
あや
【今回「Lassi/ラッシー」を購入したお店はコチラ】
ババ・ラッシー/BABA LASSI
住所:D21/27 Munshi Ghat, Bengolitola,Varanasi, India
HP:なし
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*世界一周の旅を経て、
お菓子ブランドをスタート!
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今回のラッシーの話も面白かった!!
ありがとうございます!!