首都・キトで発見した、南米で一番巨大なエンパナーダ!?
歴史あるキトのセントロ(旧市街)の中でも、最も古い通りのひとつとして知られる「ラ・ロンダ ・ストリート/Calle la Ronda」。
かつては世界中からボヘミアンたちが集った通りだそうで、石畳の続く趣きある坂道には飲食店が軒を連ね、夜にはたくさんの地元の人々で賑わうエリアです。
まるでタイムスリップしたような気持ちでその通りを歩いていると、レストランの店先に、不思議なディスプレイを発見!
しかも、どの店にも必ずと言ってよいほど置いてあるものだから、気になって近づいてみると・・・
なんと!「エンパナーダ/Empanada」ではありませんかーーー!!
南米で絶大な人気を誇る「エンパナーダ」。「包む」という意味のスペイン語・ポルトガル語の「Empanar」から派生したとされるこのスナックは、元々スペインの郷土料理でしたが、植民地時代に南米に渡り、今や各国・各地方で独自の進化を遂げています。
包む生地・形・中身・調理法はさまざまで、それぞれのお国柄が出ていてとっても楽しいエンパナーダ。国境を越えて一口食べる度に、「今度の中身は何かな?」とワクワクするのです。
・・・さて、そんなエンパナーダですが、これまで出会ったものはどれも手の平サイズ。
しかしここ、ラ・ロンダ ・ストリートの店先にあるものは、どれも超巨大! 私の顔の4倍くらいはあるかな…!?
お店の方に、「これって本当にエンパナーダなの?」 と、聞いてみると・・・
『エンパナーダはエンパナーダでも、「Empanada del Viento/エンパナーダ・デル・ヴィエント」さ!』
・・・との答え。
さらに、「このディスプレイの大きさは、さすがに展示用だよね?」と、聞いてみると・・・
『NO! そのまんま、この大きさなのさ!!』
・・・との答え。
う〜む、本当かな?と疑いつつも、真相を確かめるには食べてみるしかない!…ということで、すかさず入店。早速、エンパナーダ・デル・ヴィエントを注文してみました。
待つこと約10分・・・
本当に特大サイズで来たーーー!
いや、むしろディスプレイより、やや大きいくらい…!?
そして顔を近づけてよ〜く見てみると、薄力粉をベースとした生地を油であげたもので、表面にはグラニュー糖がふりかけられています。
う〜ん、見れば見るほど、これまで出会ったエンパナーダとは全く別の代物のよう…?
それに、この手の巨大なスナックというものは、味は二の次、旅行者を楽しませるエンターテイメント・フードであることが多いのも事実。
南米各地で味わったエンパナーダはどれも絶品だったけど、果たしてこれはどんなものか…と、おもむろに小さくちぎってみると・・・
・・・なんと!
中はほぼ空洞で、ランダムにフレッシュチーズが入っているではありませんか!?
どうやら、コロンビアでも食べた「ケソ・フレスコ/Queso Fresco」という、ミルキーでホロホロとする食感のチーズのようです。
そしていざ、味わってみると・・・
・・・むむむ!
グラニュー糖の甘みと、フレッシュチーズの塩気のコンビが絶妙!疑ってごめんなさい…これは素直に美味しい!!
そしておもしろいのが、フレッシュチーズは生地の中に全体的に詰まっているのではなく、まるで探して当ててごらん?と言わんばかりに、数カ所にランダムに詰め込まれているということ。
そのため食べる場所ごとに味に変化があって、これだけのビッグサイズであっても、意外と飽きることなく楽しめてしまうというわけです。
ちなみに、後々調べてみたところ、「Empanada del Viento」の「Viento」とはスペイン語で“風”という意味。つまり、“風のエンパナーダ”という名前。
中はほぼ空洞で、空気を入れたように所々プカ〜っと膨らんでいるこのスナックには、確かにピッタリのこじゃれたネーミングです♪
地元の人たちが、大人数でワイワイとつついているその様子を見ていると、その楽しみ方は、なんだかお好み焼きみたい。
味も間違いなしの、エンターテイメント・フード「エンパナーダ・デル・ヴィエント」。この巨大なエンパナーダが、日本のホームパーティーの人気スナックになる日も近いかも…!?
あや
【今回「Empanada del Viento/エンパナーダ・デル・ヴィエント」を購入したエリアはコチラ】
ラ・ロンダ ・ストリート/Calle la Ronda
住所:Juan de Dios Morales, Quito 170150, Ecuador
※この通りに、エンパナーダ・デル・ヴィエントが食べられる飲食店がズラリと並んでいます!
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*世界一周の旅を経て、
お菓子ブランドをスタート!
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