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日本ではまだまだ珍しい、「グアバ」が主役のお菓子だらけ!?


年間を通して気温の変動が小さいコロンビアでは、特に亜熱帯地方で、数多くのフルーツが栽培されていますが、「グアバ/Guayaba」(ピンク・グアバ)もその中のひとつ。

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photo by Liza

グアバの歴史は古く、熱帯アメリカでは紀元前から先住民に食されてきたとされる果物です。

16~17世紀頃から世界に広がり、生産量は少ないものの、今や世界中の亜熱帯地域で栽培されていて、なんと160種類以上ものグアバが存在しているのだとか(日本では、大正初期から沖縄を中心に栽培されています)。

色、形、味は地域によって様々ですが、グアバはなんと、オレンジの約20倍ものビタミンが含まれるフルーツ。フレッシュなグアバ自体の甘みは乏しいので、お砂糖を加えてジュースにしたり、果肉を茹でてから、ジャム・キャンディ・ゼリーなどに加工されます。

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そして今回紹介するのが、そんなグアバを使ったコロンビアの郷土菓子「Bocadillo /ボカディージョ」

グアバを砂糖でゼリー状にしたこのお菓子は、フランス菓子で言うところの「パート・ド・フリュイ/Pâtes de fruits」のようなもの。日本の羊羹にも似た見た目の、甘酸っぱくフルーティな味わいです。

ボゴタの街では至るところで、このボカディージョを使ったお菓子を目にすることができましたが、今回は代表的なものを3つ紹介したいと思います!


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まずは、「Queso Bocadillo /ケソ・ボカディージョ」

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「ケソ/Queso」とはフレッシュチーズのことで、「ケソ・ボカディージョ」は、ボカディージョの上にフレッシュチーズの乗せただけという、シンプルな一品。

その見た目とは裏腹に、甘さと塩気のマリアージュには驚き!

さすが世界の裏側まで来ると、私たち日本人が全く思いもつかないような、見た目・食べ合わせの郷土菓子があるものです♪


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次に、デザート版「Emapanada Bocadillo/エンパナーダ・ボカディージョ」

南米全土で人気を誇る、具入りの揚げパン「エンパナーダ/Emapanada」。 形や味は地域によって様々ですが、具はお惣菜であることが一般的。

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しかし、ここコロンビアではなんと、甘いボカディージョが入ったエンパナーダも大人気!

ここでもチーズと組み合わせた「ケソ・ボカディージョ」は定番のようで、溶け出したチーズと、フルーツソースに変身したボカディージョのフィリングは絶品です♪


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最後に…「ドゥルセ・デ・レチェ /Dulce  de  Leche」を包んだボカディージョ。

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南米定番のキャラメルクリームはクッキー菓子だけではなく、ここにも使われているとは驚き!

※「ドゥルセ・デ・レチェ」の詳細は↓コチラ
*世界の郷土菓子* ペルーの「Alfajores/アルファーフォレス」

そして、ゼリー×キャラメルという、ここまで甘いもの同士の組み合わせとなると、わずかな酸味が強く際立つもの。なんとも不思議な食感と味わいです!


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ほかにも、スーパーの駄菓子売り場ではウエハースで挟んだボカディージョがあったり…などなど、今回の旅だけではとても網羅しきれないほど! それくらい、コロンビアではグアバが愛されています。

今まで私は日本で、グアバを主役としてデザートに使ったことがないので、こんなにもバリエーション豊かな果物だったとは!…と、ただただ驚くばかりでした。

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コロンビアの首都ボゴタは、安全に歩けるのは限られたエリアのみ。その小さな区画内を歩いただけで、たくさんの郷土菓子に出会うことができ、さらには今後のお菓子作りのヒントもらえるなんて…。

コロンビアを、じっくり旅できる日が早く来ますように!と、願わずにはいられない、旅するパティシエなのでした。

あや

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*世界一周の旅を経て、
お菓子ブランドをスタート!




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