国営バスで移動するも、時間・チケット・空調と…問題山積みなのです、、、
【day】65日目
【route】ハバナ→トリニダー
前回の「旅の日記」に綴ったとおり、キューバの首都・ハバナに滞在した私たち。
お次は、キューバの中央部位置する世界遺産の街、トリニダーへと向かいます!
ハバナ→トリニダーまでは「ビアスール/Viazul」を利用して、所要約7時間の移動となります。
ビアスールは国営の長距離バスで、キューバ全域の主要都市をカバー。多くの外国人旅行者が利用しているバスです。
・・・というわけで、まずはハバナの旧市街から、タクシーでビアスールのバスターミナルへ。ちなみにこれが、キューバでのクラシックカー初乗車でした!
乗り込んだのは、40〜50年代のフォードのクラシックカー! プスンプスンと、いつ停止してもおかしくなさそうな音を上げながら(笑、およそ30分の道のりを行きます。
そして到着したのが、ハバナ市内にあるビアスール専用のバスターミナル。
前々日にここを訪れバスチケットの予約をした際、当日は出発の30分前に来るように言われていたのだけど、実は寝坊してしまったため、この時点ですでに30分は切っていました…。
急いでチェックイン・カウンターへと駆け寄る私たち。とはいえ、出発時刻はAM7:00で、現在時刻はAM6:40……さすがにバスが行ってしまったということはないだろう。
しかし、そこで待っていた言葉は、なんと・・・
「ん? そのバスなら、とっくに出発したけど?」
・・・え? いやいや、AM7:00発のバスだよ? なに言ってんの?
「いや、だからとっくに出発したって」
・・・おいおい…だったら今何時か確認してみなよ! AM6:40でしょ!?
「AM7:40だけど?」
・・・はい?
「AM7:40だって!」
・・・!?
な・な・なんと…!
自分たちの時計が1時間遅れてるーーー!?
一気に大量の冷や汗が噴出する私たち。なんだって、こんな過ちを犯してしまったんだ!?
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・・・一体、時計を合わせたのはいつ…?
そうだ、エクアドルから飛行機で移動してきて、キューバに到着した際に、空港の時計に合わせたんだった! じゃあ、あの時計が間違っていたというの? 空港なのに!?
・・・でも、iPhoneも持ってるわけで、いつも自動で現地時間に変更されているから、それを見ていれば気付くはずなのに、なぜ今回に限って?
いや、そうだ、そもそもキューバではWi-Fi環境がほぼ皆無だから、インターネットに接続できていないわけで、自動で現地時間に変更なんてされていなかったんだ。 だからiPhoneに表示される時間なんて、チラリとも見ていなかった!
・・・とはいえ、ハバナの街中にはいくつも公共の時計があったはずなのに、どうして気付かなかった?
いや、そうだ、公共の時計はほとんどのものが止まっている…ということに気付いてから、チラリとも見ていなかった! あぁ、一言でも現地の人に、「What time is it now?」と声をかけていれば、、、
いや、でも普通に考えて、これだけ時計があふれている現代に、そんなことする奴いないだろー! なんてったって日本の英語教育で、「This is a pen.」と同じくらい、最も早く習う英会話にして、最も使わない英会話だから!
・・・じゃあ、どうすればよかったんだーーー!?
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・・・と、自分たちでも驚くほど脳みそフル回転で、問題の原因を探る私たち。しかし、どんなに原因を突き詰めたところで、バスが行ってしまった事実は変わらないわけで、、、
冷静さを取り戻した私たちは、カウンターのスタッフに助けを求めることに・・・
あの〜…まさかとは思うんですが、払い戻しってできないですかね?
「NO!」
・・・むぅ…さすが国営会社。一切の感情なく、ガツンと突き放されました。
しかし、粘ってダダをこねていると、なんと打開策が!
「料金の50%分を払い戻してキャンセルとして認めるから、その代わり、次の便を予約しなさい」
・・・おぉ、助かります! なんて寛大なご配慮…。
見直しました、国営企業!
お財布はかなり痛いけど、行けなくなるよりはマシだ!
・・・というわけで結果、総額では片道一人25CUC + 12.5CUC(キャンセル料)=37.5CUC ≒¥4,200を支払い、次のAM10:00発の便を購入した私たちなのでした(泣
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ちなみに……私たちの今回のトリニダーでの宿は、ハバナで宿泊していた宿のご主人に紹介・予約をしてもらいました。
そしてご丁寧に、トリニダーのバスターミナルに迎えに来てくれるよう連絡もしてくれていたので、このままではすれ違いになってしまう…。
メールでも一本入れておけばいいんじゃない?…と思われるかもしれませんが、ここはWi-Fi環境がほぼ皆無のキューバ。また、仮に公衆電話でTELしたところで、この事情をスペイン語で電話越しに伝える自信ナシ。
・・・というわけで直接伝えるしか手段はなく、AM10:00発のバスを待つ間に、タクシーで往復1時間のバスターミナル⇄宿を行き来するのでありました…トホホ
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しかし、まさか空港の時計すらまともに機能していないなんて……やはり恐るべし、キューバ。
もちろん、結局は自分たちが悪いんだけどさ、、、
だから、これからは国境越えたら、現地の方に必ず聞くよ・・・
・・・「What time is it now?」
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そんなこんなで、ようやくトリニダーに向けて出発した私たち。
しかし、バスの乗り込んだら乗り込んだで、またもや問題が…!
バスチケットには指定された席番号が記載されていて、当然、車内の座席にも席番号が振られています。
しかしバスに乗り込むと、席番号表示が窓際に小さく設置されているため非常にわかりにくく、自分たちの席を探し出すのに手間取っていると・・・
「リブレ!リブレ!」
・・・と、機嫌悪そうに大声を張り上げる運転手。
はて?……意味がわからず、キョトンとしていると、さらに怒り口調で叫ぶ運転手。
「リブレ!!リブレ!!」
・・・リブレ?
…はっ! わかった!
リブレとはスペイン語で「自由」の意味。つまり運転手が言いたかったのは、「自由席だよ!」ということ。そしてイライラしているのは、「自由席なんだから、さっさと座れ!」…ということ、、、
そう、なぜかバスチケットに記載された席番号に、全く意味はないのだそうです……やはり謎多き、キューバ。
しかし、これについてはまぁ、特にこちらにデメリットはないのでスルーできるのだけど、問題は空調。この長距離バス、冷房が効きすぎる、極寒バスとして有名なのだそうです…。
凍えるとはいかないまでも、確かに冷え冷えの車内。外気を取りこもうと、少しだけ窓を開けると・・・
ピシャッ!!!
・・・すかさず、交代要員の運転手が席までやって来て、有無も言わさず閉められてしまいました、、、
いや、明らかに乗客の大半は寒そうにしているのに、なぜそこまでこの温度にこだわる…?
私たちはさらにもう一度、こっそり窓を開けるも見事にバレまして……これ以上怒らせたら途中で降ろされかねないな…と思い、身を寄せ合い寒さに耐えながら、大人しく観念することにしました。
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・・・というように、バスに限らず、キューバで国営企業や国営店のサービスを受ける場合は、当然といえば当然なのかもしれませんが、“お客さま”として扱われることは、まずありません。
むしろその大半は横柄な対応で、資本主義社会の感覚のままでいると、不快度指数がどんどんと溜まってしまう旅になることでしょう、、、
・・・そんなこんなですでに色々あり過ぎたけど、約7時間の旅を終え、無事にトリニダーに到着!
基本的にとっても静かなトリニダーのバスターミナルですが・・・
・・・ひと度バスを降りると、客引きの嵐!笑
前述のとおり、ハバナで宿泊していた宿のご主人から、トリニダーの宿の紹介をしてもらっている私たち。宿の方が迎えに来てくれているはずなので、そそくさとこの混沌から逃げると・・・
発見しましたー! いや、名前のスペルは間違ってるけど(笑
キューバではクラシックカーのタクシーのほかに、この自転車タクシーも一般的。出迎えてくれたスタッフさんが、このタクシーで宿まで連れて行ってくれます。
・・・と思いきや、さすがキューバ、、、
宿のスタッフとばかり思い込んでいた人は、単なる宿側から使いに出されたタクシードライバーで、しかも料金はこちら持ち!
うん、ここまで来ると、さすがに笑えてきました♪
こちらがトリニダーでの宿泊先「オスタル・グレンダ/Hostal Glenda」。もちろん今回も、「カサ・パルティクラル/Casa Particular」という民泊です。
部屋はこんなカンジで、一泊一室25CUC ≒¥2,800。
ただ移動するだけで色々とあり過ぎた、相変わらずハードルの高いキューバの旅だけど、とにもかくにも到着できて良かった…。
・・・というわけで、次回の「旅の日記」では、世界遺産の街・トリニダーについて綴っていきたいと思います。
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*世界一周の旅を経て、
お菓子ブランドをスタート!
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