「イグアスの滝」を間近に見られるという、“アルゼンチン側の眺望”やいかに…
前回の「旅の日記」に綴ったとおり、アルゼンチンはプエルト・イグアスに到着した私たち。
ブラジル側(フォス・ド・イグアス)からの見学に引き続き、ユネスコの世界自然遺産「イグアス国立公園/Parque National do Iguacu」、そして世界三大瀑布の一つ「イグアスの滝/Cataratas do Iguacu」へと向かいます。
「イグアスの滝」は、ヴィクトリアの滝と並ぶ“世界最大の滝”ということで多大なる期待を寄せて臨んだものの、ブラジル側からの眺望はやや拍子抜け。
こんなもんじゃないだろ、イグアスの滝!!
…というわけで思い切って、アルゼンチン側からも見学することを決めた私たちなのでした。
・・・といういわけで、アルゼンチン側から「イグアス国立公園」へ、いざ突入!
入園料は一人$260 ≒¥2,080。ブラジルよりややお高めです(一人R$57.30 ≒¥1,719)。
イグアスの滝は、ブラジルとアルゼンチンの国境にまたがっていて、ブラジル20%、アルゼンチン80%という割合。つまり、ブラジル側とは違って、アルゼンチン側は一日で歩いて見て回ることは到底不可能。
そのため公園内には鉄道が走っていて、駅を起点に滝をめぐる遊歩道が整備されています。なお、鉄道の乗車料は入園料に含まれているので、気にせず何度でも乗れます。
以前の記事で綴ったとおり、今回は、日系ブラジル人の遠藤さんが公園内を案内してくれます。まずは一番遠い「悪魔ののど笛」を目指すのがベスト!…とのことで、鉄道に揺られ終点を目指すことに。
美しい景色の中を、ガタゴトと揺られること約15分。
終点に到着! そしてここから、遊歩道ウォーキングが始まります。
川の上に架けられた遊歩道。歩いていると最高に気持ちいいのだけど、水流があまりにも激しくなると、橋が破壊されることもしばしばなのだとか…ブルブル。
出ました! 激しい水流で、滝つぼの水が上空まで、霧のように舞い上がる現象。あそこが「悪魔ののど笛」に間違いナシ!
駅の終点から遊歩道を歩くこと約15分・・・
・・・ついに見えた! 「イグアスの滝」の中で最大級の滝「悪魔ののど笛」!!
ちなみに、ブラジル側の「悪魔ののど笛」の眺めはこんなカンジでしたが(水しぶきでもはや何も見えなかった)…
…アルゼンチン側からの眺めがコチラ!!
「悪魔ののど笛」を真上から見ているということなんですが、やっぱり水流が激しくて、もう何がなんだかよくわかりません。
でも、迫力はさすが。やや恐怖を覚えるくらいの水の勢い、そして近さです。「自殺の名所でもあるんだよ〜」とサラリと教えてくれたガイドさん…ブルブル。
ちなみに、「悪魔ののど笛」は飛沫でよく見えないけど、その周辺の滝の眺めはお美しいのです。
・・・と、「悪魔ののど笛」の見学を終えて、
再び遊歩道を歩いて、駅へと戻ります。
そして今度は、下流の方の滝見学がスタート。
こちらは、緑の中の遊歩道をテクテク。
そして道すがら、木々の間から、大小さまざまな滝が出迎えてくれます。
・・・確かにブラジル側のように、滝の全体像を捉えることはできないアルゼンチン側からの見学。
でも、遊歩道をのんびり歩きながら、それぞれ違った表情の滝と出会えるロケーションは、非常に趣きがあって、個人的にはブラジル側よりも満足度が高いように思います。
やや拍子抜けしていた「イグアスの滝」だったけど、おかげでようやく「さすが、“世界最大の滝”!」と素直に感動することができました。
ちなみに、「イグアス国立公園」は滝だけではなく、生物多様性も魅力のひとつだったりします。
ウラモジタテハ
羽に数字「88」の紋様をもつ、この地域特有の蝶。ガイドさん曰く、“幸運を呼ぶ蝶”なのだとか。
カイマン
ワニ目アリゲーター科のワニ。遊歩道の下を流れる川にサラリといるので、なかなかビビります。
アナグマ
国立公園のマスコット的扱いのアナグマ。探さなくても、道を歩いていればそこら中で見かけます。
アナグマに関しては、人間に慣れすぎてこんな状態。
しかし、当然触れてはいけなくて、こんな被害が後を絶たないようです。
妻が背後から奇襲に遭い、まんまと食べ物を奪われたのは、ここだけの秘密。
国立公園内には、ほかにもヒョウやジャガー、バクも生息しているというのだから驚き! もちろん、観光客に開放されているエリアで、それらの大型動物に遭遇するということは、まずないけれど。
・・・というわけで、夫にとってはこれで、
世界三大瀑布を訪ねる旅、「完」!
…と相成りましたが、旅オタクとして至極勝手にインパクト順でランキングを付けると、
1位=ヴィクトリアの滝(サンビア〜ジンバブエ)
2位=イグアスの滝(ブラジル〜アルゼンチン)
3位=ナイアガラの滝(アメリカ〜カナダ)
photo by Free-Photos
・・・と、どうしても「ヴィクトリアの滝」の不動の首位は譲れないのでした。
やはり大きなインパクトを生むのは滝の「落差」なのかな、と思いつつ…
【参考…最大落差】
1位=ヴィクトリアの滝(108m)
2位=イグアスの滝(82m)
3位=ナイアガラの滝(51m)
…風情あるアルゼンチン側からの見学は、大人の乙な滝の楽しみ方を教えてくれたように思います。40歳頃には、「結局、イグアスの滝が一番」とか言ってそうな気がしなくもないのでした。
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