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イースター島のバナナは、ただのバナナではなかった?


念願のモアイ巡りをする傍ら、まさか見つかるはずもないよな…と思いつつも、イースター島ならではの郷土菓子も探してみました!

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…しかし、島内では飲食店のある場所すらほんの一区画で、しかもそれの多くは旅行者向け。地元で暮らす人々が通うようなパティスリーなど、全く見当たりません…。

やっぱり“絶海の孤島”に郷土菓子なんてあるはずないよな〜…と、諦めかけていたそのとき。ふと立ち寄ったミニ商店で、レジの横にある、なにやら怪しげな茶色い物体が目に入りました。

ラップで簡易的に包まれ、無造作に積まれているその正体は・・・

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・・・バナナケーキ!!

公用語であるスペイン語でいえば「Pastel de platano/パステル・デ・プラタノ」

そして店員さんに詳しく話しを聞いてみると、なんとそれはイースター島の人々の間でよく食べられている郷土菓子なのだとか…!

チリの海岸から約3,700㎞、タヒチの海岸からは約4,100㎞、“地球上でほかの陸地から最も距離が遠い陸地”にも、まさか郷土菓子があったなんて!!

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確かに島内には、バナナの木が所狭しと自生していて、宿泊していたコテージの庭にすら、巨大なバナナの花が咲き乱れているほど。

イースター島のバナナ自体はすでに堪能済みで、とても濃厚な甘さが印象的。…なるほど、これをケーキに使わない手はない訳です。

バナナケーキの雑なパッケージにはちょっと不安を感じつつも、旅するパティシエとしてはトライしないわけにはいかない!…と、購入して早速実食。

さて、一体どんな郷土菓子なのかというと・・・

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・・・なんと、拍子抜けするくらいシンプルなパウンドケーキ

しかしシンプルだからが故、バナナの素材自体の良さが十二分に生かされていて、見た目に反して予想以上のおいしさ!!


一体なぜ、このような郷土菓子が存在しているのだろう? 気になった私は、イースター島とバナナの関係を調べてみました!

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比較的温暖な海洋性亜熱帯気候のイースター島では、 4〜5世紀頃から住み着いたとされる先住民のポリネシア人によってバナナ栽培が開始されたとされています。

そして現在に至るまで、バナナ栽培はイースター島の代表的な農業となっていて、各家庭で採れたものはおすそ分けするのが一般的という、まさにバナナ天国の島。

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そして驚くべきは、毎年2月上旬に2週間ほどかけて行われる、イースター島を代表するお祭り「タパティ・ラパヌイ/Tapati Rapanui」では、“バナナの木滑り競争”や、バナナの房を担いで行われる“バナナ・トライアスロン”という演目が行われるのだとか!

観光向けではなく、あくまでも地元の人々が楽しむポリネシアン・カルチャーに基づいたお祭りだというから、バナナがどれだけイースター島の人々の生活において欠かせないものかがわかります。

そう、“絶海の孤島”で見つけた郷土菓子は「単なるバナナのケーキ」ではなく、その背景には壮大なポリネシアン・カルチャーが広がる「特別なバナナのケーキ」だったのです。

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比較的温暖な国であれば栽培できる上に、今や世界中で安価に食べることの出来るバナナ。

しかし、現地の空気の中で、その土地の歴史や文化に想いを馳せながら味わえば、単に「おいしい」ということ以上の価値が感じられるのは、きっと私だけではないはず。

みなさんもイースター島を訪れた際には、見た目に惑わされず(笑)、ぜひバナナケーキに挑戦してみてはいかがでしょうか!

あや
 


【今回「pastel de platano/パステル・デ・プラタノ」を購入したお店はコチラ】

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※「ハンガ・ロア村/Hanga Roa」にあるいくつかの商店で購入できます!


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