愛媛の銘菓「一六タルト」のルーツも、やっぱりポルトガルだった!
柚子風味の餡を、薄く焼いたカステラ生地で巻いた、愛媛の銘菓 「一六タルト」をご存知でしょうか??
見かけは “ロールケーキ” なのに、何故 “タルト” と呼ぶのか? 兼ねてから気にはなっていたのだけど……その秘密はなんと、ここポルトガルにありました!
ポルトガル中部のアゼイタオンと街で生まれたとされる、「Torta de Azeitao/トルタ・デ・アゼイタオン」(一個 €1.8 ≒¥227)。
ミニサイズのロールケーキ状のこの郷土菓子……中身はやっぱり、ポルトガルのお菓子に欠かせないオヴォシュ・クリームが入っていました♪
食べてみると、全体的にシロップが丁度よく染み込んでいて、しっとりとした仕上がり。見た目も味わいも素朴だけど、甘さのバランスが丁度よく、ペロリと食べられてしまいます。
・・・さて、そんな「トルタ・デ・アゼイタオン」ですが、その昔、コンフェイトなどと同じように、南蛮菓子として日本へと伝わって来ました。
そして1647年、現在の愛媛県である伊予松山藩の藩主が、長崎でトルタ・デ・アゼイタオンを味わったところ、その美味しさに感動し、松山へと持ち帰った。
それがきっかけで、トルタ・デ・アゼイタオンを再現したお菓子が松山で作られるようになり、これが後に、愛媛の銘菓「一六タルト」として、その名が全国に知られようになったのだとか!
なお、当時ポルトガルから伝わったトルタ・デ・アゼイタオンの中には「ジャム」がサンドしてあったそうですが、一六タルトの中身は柚子風味の「餡」。これはなんと、かつての松山のお殿様によるアイデアだったのだとか!
ほかにも、食べやすくするために、食べ切りサイズにスライスするなどの工夫がなされていて、やはり日本のアレンジ力には目を見張るものがあるな〜と、改めて感心なのです。
次回ポルトガルを訪れる際には、一六タルトを携えて来なければ! ポルトガルの人々に「餡」の入ったトルタ・デ・アゼイタオンを味わってもらったら、一体どんな反応をするのか気になるところです♪
あや
【今回「Torta de Azeitao/トルタ・デ・アゼイタオン」を購入したお店はコチラ】
コンフェイタリア・ナシオナル /Confeitaria Nacional
住所:Praca da Figueira18-B, 1100-241, Lisboa, Portugal
HP:https://confeitarianacional.com/
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*世界一周の旅を経て、
お菓子ブランドをスタート!
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たまたま先週お土産に「一六タルト」をもらって味わったところです。面白い偶然です。
なんという偶然…!!