インカの哀愁とアルパカが、クスコをクスコたらしめているような
【day】14〜16日目
【route】クスコ
1983年にユネスコの世界文化遺産に登録された、ペルーのクスコ市街。
インカ帝国の中心地として栄え、かつては“太陽の都”とも呼ばれた街を散策してきました。
さすが標高約3,399mの街。あまりにもさらりと、アルパカも登場致します。
*アルマス広場/Plaza de Armas
宗主国がスペインだった国ならば、大体どこの街にもあるのが「アルマス広場」。スペイン式の街作りは、まず中心にアルマス広場を置くことから始まったのだとか。
ちなみに、偶然にもインカ帝国の街作りも広場を中心としていたので、スペイン征服前から、ここは元々広場だったのだそうです。インカ時代には金銀でできた像がいくつも立っていたのだとか。
今はレストラン、みやげ屋、旅行会社など立ち並んでいて、常に賑わってます。夜になると、若者がイチャコラしてる姿が目立ちます。
*カテドラル/Catedral
インカ時代の神殿跡に、100年の歳月をかけて造られた教会。
注目は教会内部にある、クスコ出身の画家が描いた『最後の晩餐』。なんと食卓に描かれているのは、クスコ名物の「クイ」の丸焼き。
「クイ」とはつまり、ネズミ(テンジクネズミ)です。
そう、ペルーの人々はネズミを食べるのですね。絵画自体は撮影禁止で写真がないので、その代わり、実際の「クイ」の丸焼き写真をペタリ。
食べてみると、かた~い鶏肉のようなカンジ。ペルーでは高級品らしいですが、そして好き好きだとは思いますが、日本人はなかなか美味しく頂ける代物ではないような気が…。
*ラ・コンパニーア・デ・ヘスス教会/Iglesia de la Compania de Jesus
インカ時代の宮殿跡に建てられた教会。
カテドラルと同じようにアルマス広場に面しているのですが、カテドラル以上の存在感を放っていて、しばしばクスコのイメージ写真にも使われてます。
*12角の石/La Piedra de los Doce Angulos
精巧な石壁で知られるインカの石材建築。今でも「宗教博物館/Museo de Arte Religioso」の壁で見ることができます。
“カミソリの刃1枚すら通さない”ことで有名ですが、実際は劣化のため、カミソリどころかT字型カミソリさえ入ってしまいそう。
ただ、スゴイのが、この「12角の石」。
すべて「4角」で済ませればよいところ、なぜか「12角」にチャレンジして、しかもぴったりハマっています。
…と、感動していたところ、な・な・なんと「14角の石」を発見!
この石工さん、どれだけロックな輩だったのでしょう…。うまくハマった瞬間の心境を、インタビューをしてみたかったものです。
*サント・ドミンゴ教会/Iglesia de Santo Domingo
インカ帝国の「太陽の神殿」跡に建てられた教会。
インカ時代には、神殿内が黄金でいっぱいだったそうですが、スペイン人が征服後にすべて本国に持ち去ってしまったそうです。で、あまりに大量の金が一気に入ってきたため、この影響でヨーロッパはインフレになったのだとか…なにやってんだ…(呆)
そしてさらに、当時の侵略者の粗雑さが伺えるのが、この教会の土台にまつわる話。
インカの石組みがあまりにも精巧&頑丈で、神殿上部は破壊できたものの、土台だけはにっちもさっちもいかず。
もういいや~と諦めて、そのままインカの土台の上に、新たに教会を建ててしまったのだそうです。
その後、ペルーが大地震に見舞われた際、インカの土台はひずみ一つ起こさなかったものの、後から建てた教会はあっさりと崩れ落ちたのだとか…(呆)
う、う~ん…災害なのでこういうこと言うのは不謹慎だけど…
かっこ悪すぎる、、、、、
…というヘソ曲がりな見方もありつつ、素直に美しい教会ではあります。
天井には可愛らしい木組みが。
仮に買えるとしら、これが欲しいね、という結論で夫婦間で合意。
教会内部から臨む街の景色もステキです。
*サン・クリストバル教会/Iglesia de SanCristoval
アルマス広場から徒歩15分程度のところにある、小高い丘の上にある教会。
ここからは、アルマス広場周辺のクスコ市街の様子を眺めることができました。夕暮れ時になると、旅行客がゾロゾロとこのポイントを目指して上って来ます。
*サクサイワマン/Sacsayhuaman
クスコ北西にある、インカ帝国の要塞跡。
1536年、スペイン人に反逆すべく、この要塞に陣取った2万人ものインカ兵士。ですが、「夜は戦わない」という彼らは、スペイン兵の夜襲に遭い、あえなく反逆は終了したそうです。
…って、インカ兵…!
せっかく2万人の勇者を集めたんだから、主義か慣習かわからないけど、そこは夜も頑張ってほしかった、、、
そしてここの魅力は、遺跡だけでなく、クスコ市街を一望できる点にあります。
この地点からだとわからないのですが、クスコは街全体がピューマの形をしているそうなのです。理由は解明されていないそうですが、興味深し。
そんなこんなで、さてそろそろ帰ろうかな、と思っていたら…
…なんと妻が突然、アルパカの囲み取材にあいました!
ひゃ〜〜〜〜〜
…と思ったら、あっさりスルーされ、アルパカたちは街が見える方へ、テクテク。
思わず私たちも、テクテク。
あまりにも私たちには目もくれず、一心不乱に草を食んでいるので、「無視するな!」…と妻は子アルパカにガン飛ばし。
子アルパカは、ブルブル。
振り向けば、夫はいつの間にかアルパカ一家の一員に。
…そんなアルパカたちとの戯れも楽しめる、サクサイワマンなのでした。
それにしてもどうしてアルパカは、こんなにもクスコの街並みが似合うのでしょうか…。
…というわけで、南米の多くの街と同様に、かつてスペインによって造られた空間ではあるものの、時折垣間見えるインカの人々の面影と意地が、たまらなく愛おしくなってしまう、ペルーの京都・クスコなのでした。
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*世界一周の旅を経て、
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