フランスのチョコレート文化は「バスク ルート」から!
【day】90日目
【route】ビアリッツ
前回の「旅の日記」に綴ったとおり、フランスはビアリッツへとやって来た私たち。
“スペインのバスク” を訪ねたからには、“フランスのバスク” にも行ってみなければ!……という思いでこの地にやって来たわけですが、理由はもうひとつありまして・・・
それは、フランスのバスク地方が、「チョコレートの玄関口」 だから。
チョコレート大国として世界に名を馳せるフランスですが、初めてカカオが入ってきた街は、バスク地方のバイヨンヌだったといわれています。
今回私たちがやって来たビアリッツからは、8kmほど内陸に入った所にあり、16世紀後半にスペインで迫害に遭った、多くのユダヤ人たちが移り住んだ街としても知られています。
当時彼らが持ち込んだ技術により、フランスのバスク地方では一足早く、いわゆる “飲むチョコレート” が広まり、なんとそれが、フランスでチョコレートが浸透するきっかけとなったのだとか。
つまり、新大陸からスペインへと持ち込まれたカカオが、この「バスク ルート」と呼ばれる道を通って、終着点であるバイヨンヌへとたどり着き、そしてフランスでチョコレート文化が花開くこととなった。
言い換えれば、バスクとユダヤなくして、今日のフランス・チョコレート文化はあらず……といっても過言ではないかもしれませんね。いずれにせよ、チョコレート大国の背景には、そんな壮大な物語があったのです!
フランスの各地方には、それぞれの地域の特産品を使った郷土菓子が存在していますが、フランスのバスク地方では、歴史的に「チョコレートの玄関口」となっていたからか、それはそれはたくさんのチョコレート菓子を目にします。
有名パティスリーが集まるここビアリッツも、まさにチョコレート菓子のパラダイス。ショコラティエが腕を振るうパティスリーでは、バスクを代表する郷土菓子「ガトー・バスク/Gâteau basque」のチョコレート味があるほど!
日本で知られているガトー・バスクはプレーンのカスタードクリームが一般的なので、これはなかなか驚きでした!
そしてさらにもう一つ、チョコレートを使ったバスクならはの郷土菓子を発見! それは、とあるものをモチーフとした、キュートすぎるチョコレート菓子なのですが……それはまた次回のお楽しみに♪
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*世界一周の旅を経て、
お菓子ブランドをスタート!
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