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食料争奪戦は起きるけど、ここはあくまで有機農業の先進国・・・


前回の「旅の日記」に綴ったとおり、キューバが“中南米のインド”と呼ばれる所以を、到着早々に思い知らされた私たち。

しかし、待ち受けていたキューバの旅のハードルは、それだけではありませんでした。…というわけで今回は、「キューバの食料事情」についてまとめておきたいと思います。


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まず先に言うべきは、キューバで節約旅行をしようと思ったら、まともに食事を取ることすら難しいということ。それを初めに思い知ったのは、キューバに到着した日の夜のことでした・・・

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・・・夕食を取ろうと夜のハバナに繰り出した私たち。

第一印象は、とにかく街全体が暗い!…ということ。「え…?ここって、首都ですよね…?」 街灯は少ないし、一つ一つの明るさがものすごく弱いのです。

ちなみに上の写真は、旧市街の目抜き通りのひとつ、サンラファエル通りの様子。信じ難いことに、これがPM7:00の目抜き通りの明るさです。

・・・う〜ん、街灯ひとつ取っても、この国の経済状況がいかほどのものなのか、よくわかります。

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さらに、まだPM7:00だというのに飲食店はほぼ閉まっていて、わずか数軒開いていたテイクアウトフード店は大行列! しかも、20分ほど待ってやっと買えた!…と思ったら、出てきたのは驚くほど貧弱なチキン。

南米で絶品チキンをたらふく頂戴してきた私たちは、ただただ唖然とするばかり。唖然としすぎて、貧弱チキンの写真すら撮り忘れました…。


日中はさすがに飲食店も開いているだろう……そう信じて、ぐ〜っとなるお腹を抱えながら、夜が明けるのを待っていたのですが・・・

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・・・はい、昼間でも同じ状況!笑

いや、確かに夜よりは開いている店も多いのだけど、座って食事ができるところは極端に少なく、基本はやっぱりテイクアウトフード。

さらに、オープンしている時間は日中でもわずか数時間程度で、品切れになった時点でもっと早く閉店してしまうことも…。

そう、キューバでの外食はまさにサバイバル。どんなにお金を持っていたとしても、相手を押しのけてでも食べものをゲットする気概がなければ、ひもじい思いをせざるを得ないのです、、、

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そんな中、私たちがなんとか営業時間内に駆け込むことができたのが、こちらのカフェテリア。しかも立ち食いではあるけれど、一応店内で飲食可能なトコロです。


フードメニューはサンドイッチのみで、

コロッケ&チーズ・サンドイッチ…15CUP ≒¥70
ハム&チーズ・サンドイッチ…10CUP ≒¥50
コロッケ・サンドイッチ…7CUP ≒¥33
コーヒー…1CUP ≒¥5

・・・といったカンジです。


コーヒーはさすがキューバ、激甘だけどなかなか美味。しかし、サンドイッチのクオリティは驚くほど低い…。持っただけでボロボロと崩れるパンに、切れ端が乗っただけのような具材……もはやサンドイッチと言える代物ではありません。

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ちなみに、マヨネーズ・サンドイッチ(3CUP ≒¥14)という激安メニューも発見し、まさかと思って注文してみると・・・

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・・・はい、表記通り、本当にマヨネーズが塗られているだけです。しかも、ほんの気持ち程度(苦笑

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また、スパゲティを出す店を発見したので嬉々として注文したのですが、これまた残念なくらいボロボロと崩れるパスタで、ある意味忘れられない思い出となりました。

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・・・とは言っても、私たちが宿泊していたエリアは旧市街の外れで、ここまではあくまでもローカル・スポットのお話。

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多くの旅行者が過ごすのは、高級ホテルや高級レストランが立ち並ぶ、旧市街の中心部。

ここに来れば、日中はもちろん、夜遅くまでオープンしているお店があり、言い方は悪いですが、ようやくまともな食事にありつくことができます。

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ちなみに、キューバ料理は米・野菜・豆・豚肉料理などが主流。きちんとしたレストランにたどり着ければ、上の写真のような、豆ご飯とお肉のセットを、2〜3CUC ≒¥230〜340程度で注文することができます。


・・・というわけで、節約のためとはいえ、旧市街の外れに泊まってしまうと食事難民化するという、非常にクリティカルな問題に直面するわけですが、結果としては良かったね、というのが私たちの結論でした。

たしかに中心部に宿泊していれば、なに不自由なく、世界遺産・ハバナの旧市街を堪能できたことでしょう。しかし一方で、社会主義国・キューバを体感することはできなかったはず。

そう、社会主義のこの国は、未だ食料は配給制。私たちが旧市街の外れで見た食料争奪戦は、それが故に巻き起こる、紛れもないキューバの現実だったのです。

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社会主義国における食料配給制は、歴史的にみてもその成功事例はほとんど見当たりません。事実、ハバナの飲食店が品切れになりがちというのは前述のとおりですが、それは商店も例外ではありませんでした。

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いわゆる日本や欧米諸国にあるようなものとは違って、この薄暗くガランとした空間が、キューバのスーパーマーケット。もちろん、こちらも国営です。

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中に入ると、いくつかの店舗ごとの区分けがあって、一店舗につき一種類の商品しか販売されていませんでした。

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例えば、お酒しか売っていない店、肉しか売っていない店、卵しか売っていない店…という具合に。

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そしてどの店も、ショーケースの大きさに対して圧倒的に品数が少ない。特に精肉の品揃えの悪さが目立っていたように思います。

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一方、さすが有機農業の先進国、キューバ。野菜に関しては、品揃えも質もしっかりしています。

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食料や石油エネルギーをソ連からの輸入に依存していたため、ソ連崩壊後に危機的な状況に陥ったキューバは、本格的な有機農業をスタート。

アメリカの経済制裁による影響で、トラクターや化学肥料は使えないため、牛耕を復活させたり、バクテリアなどからバイオ農薬を作ったりと、奇しくも追いつめられたが故に、キューバの有機農業は独自の発展を遂げていきました。

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結果、有機野菜は自給自足できるようになり、それまで40%程度だった食料自給率も、なんと80%近くまで上昇したのだそうです。


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実体験を踏まえれば、決して肯定はできない、社会主義国の食料事情。それでも、世界的な人口爆発・食料不足の時代に突入していく中で、生き残るのは果たして、日本か?キューバか?

そう考えたときに、日本人として、キューバという国のことをもっと知っておかなければならないと、思わざるを得ないのでありました。

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