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南インドで飛び込み取材! 今回の郷土菓子は「カジュ」♪  

【day】257日目
【route】バンガロール


例のごとく、「現地で、現地の人々と、一緒に郷土菓子を作る」取材を目指して、北インドから南インドまでの旅を続けてきた私たち。

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そして、さすがアジアを代表する郷土菓子天国・インド。

今回私たちが訪ねた街には、必ずと言っていいほどお菓子屋さんがあり、インドの郷土菓子を見たり、食べたりといった調査をするだけならば、はっきり言って、全く苦労はしません。


・・・しかし!

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厨房は併設されていない、もしくはあったとしても、部外者立ち入り厳禁の場合が多く、たくさんの郷土菓子を目の前にしながらも、それらを一緒に作らせてもらう取材は許可してもらえず、もどかしい毎日が続きます……。

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例えば、以前の記事で紹介した「Jalebi/ジャレビ」をはじめとする揚げ物類は、軒先で作っている様子を見ることができますが、そのほかのお菓子に関しては、どうやって作っているのか皆目見当もつかず……。

インドでは、国内でチェーン展開をしているお店も非常に多く、意外と作り手とお客さんとの距離が遠いという現実を知りました。

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数え切れないほどの郷土菓子と出合いで、頭の中に情報だけはやたらと貯まっていく、インドの旅。それはそれで充実した毎日だけど、これでは単なる食べ歩きの旅と変わらないわけで、、、

せっかく世界一周の旅立ち前に、日本在住のインド人のお宅に訪問して、事前に予習までしてきたというのに、それも水泡に帰してしまうのだろうか……。

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“スパイス天国”インドの郷土菓子のヒミツって?

「スパイス×砂糖」の妙技!病み付きになる北インドのスイーツ「ジャレビ」のレシピを教えてもらいました♪

 

・・・しかし!

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そんなモヤモヤに終止符を打ってくれたのが、流れ流れて辿り着いたインド南部、カルナータカ州の州都・バンガロール

ビッグカンパニーのビルも立ち並ぶ南アジア有数の都市だけど、旧市街に一歩足を踏み入れれば、そこには未だ雑然とした光景が広がっています。

その賑やかなバンガロールの旧市街には、やはりたくさんのお菓子屋さんが軒を連ねていますが、その中でも、ひと味違うパティスリーを発見しました。

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それがこちらの、「バナラシ・スイーツハウス/BANARAS SWEET HOUSE」。なにがひと味違うかというと、そこにはなんと、作り手たちの姿が!

彼らのお菓子作りにかける真剣さが、お客さんにも伝わるからなのでしょうか。これまで世界各地のパティスリーやお菓子屋さんを訪ねて来たけれど、作り手の顔が見えるお店は、いつだって活気に満ちています。

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そして、ショーケースを覗けばそこには、インドの伝統的なお菓子がずら~り。なかでも特に気になったのが、「Kaju/カジュ」という郷土菓子。

まるで和菓子のような見た目のこのお菓子は、「カジュ」=カシューナッツを主成分に作られ、インド全域で愛されています。


なんとしてもこのパティスリーで、インドの職人たちと一緒に、カジュを作らせてもらおう!……そう決意した私たちはすかさず、自己紹介をしつつ、オーナーに全力でお願いをします。

すると・・・


「いいけど、まぁ、また明日来てみなよ~」


・・・と、なんとも曖昧なオーナーの返事。

OKとも受け取れるし、遠回しなNGとも受け取れるし、はたまた特に深くは考えていないような気もするし……このふわっとしたコミュケーションは、まさにインドならでは、、、

そして案の定、翌日訪ねてみても・・・
 

「う~ん、今日はやっぱりダメだなぁ。また明日来なよ~」


・・・とのオーナーの答え。

しかし、これで引き下がっているようでは、インドでは生きていけない!ということを、こちらもこの旅でしっかり学んできました。行動で熱意を伝えるために、バンガロールの滞在を延長して、このお店に通い詰めることに。


・・・すると!

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通い始めて数日経った頃、ついに、工房へと招き入れてもらえる日がやって来たのです…!

聞けば、1952年の創業以来、親子で代々受け継いできたという、バンガロール屈指の人気を誇るこのお店。

インドの老舗パティスリーの工房は、一体どんなところなのだろう?……期待に胸を膨らませながら、お店とは別の場所にあるというその場所を目指して、案内係りを務めてくれたスタッフさんの後を付いていきます。

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しかしその道のりはというと、パティスリーからずいぶんと離れ、なにやら旧市街の迷路のような小道を、クネクネと奥の方へ……。

残念なことに、旅行者を狙った事件が多発しているインド。本当に信じて、このまま付いて行っていいのだろうか!?…と、だんだんと疑心暗鬼になっていきます。

そして、これ以上進んで帰り道がわからなくなる前に、思い切って引き返そうと決めたそのとき・・・

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・・・工房に到着!

外からはどう見ても民家にしか思えませんが、促されるままに中に入っていくと・・・

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・・・本当にあった、インドの老舗パティスリーの工房!

あまりの薄暗さに、はじめはかなり怯えたけど、なにはともあれついに、インドの郷土菓子「カジュ」を一緒に作らせてもらえることになりました!


・・・というわけで、そのときの様子を、まずは写真でチラ見せします!

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世界で初めて「砂糖」を生成したとされるインドには、何千年にも及ぶ、長い長いお菓子の歴史があります。

ほんのわずかな時間ではあったけれど、工房で職人たちと “つくる時間” を共有したことで、現在進行形で続くその歴史の中に、私たちも身を置くことができたように思います。


この取材の詳細は、夫・ひでつぐが『SWEETS TRAVEL BOOK』にて公開しますので、どうぞお楽しみに♪

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*世界一周の旅を経て、
お菓子ブランドをスタート!




2 thoughts on “11度目の突撃取材に成功! インドのバンガロールで郷土菓子作り♪

  1. バンガロールでの話も面白かったです。本当によく頑張りましたね。

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